長くて短い2週間。

今回もアテネ時間と日本時間を激しく行き来する生活を過ごしました。
終わってみれば金16個。
開幕前の始末書に15個と予想した筆者だが、
嬉しい誤算とはいえ、最後まで予想的中かと思わせておいて
思わぬ形での外れっぷりにやっぱり筆者には
何らかの神が憑いているとしか思えません。(苦笑)


今回の五輪で感じたキーワードは確かな「技術」と「戦略」
これを持っていた選手がこの地で笑っていたのではないかと思うわけです。
当たり前のものかもしれないけれど、
これを持っていて初めて五輪という大舞台の中で
本当の実力を発揮できるのだろうということを再確認しました。


例えるならば男子体操。
地道な少年時代からの基礎反復練習で培われた技術と的確な選手起用。
これが見事に組み合わせられた勝利であったと感じている。
以前述べたマラソンの野口も厳しい練習で培われたストライド走法に
上りで仕掛けるという確固たる戦略を併せ持っていた。


技術面で挙げるならあくまで一本に拘って技を磨いた柔道や
世界一のタックルで圧倒的な強さを見せたレスリングの吉田、
体格差を技術で補って勝利を勝ち取った北島や室伏などがあるだろう。
戦略面では、上回るスタミナをベースに後半勝負を徹底して
逆転勝利で金を奪った伊調馨、まるで男子の試合を見ているような
戦術を駆使し、優勝したアメリカを苦しめたなでしこジャパンなどが顕著な例であろうか。
反対に、基本技術の差がそのまま点数に出てしまったシンクロ、
ベンチの無策が最悪の結果を引き起こした野球などは
笑うことの出来なかった方の顕著な例となってしまった気がしてならない。


また、今回は日本勢のメダルラッシュのせいか、中継もメダルシーン中心に
再放送の連発でマイナー競技を抑えることが殆ど出来なかった。
#前回シドニーでは近代五種ですら見ることができたというのに…。
そういう点においては若干物足りないものが残る大会だったのかもしれない。
相変わらず民放は知ったかぶりの芸能人が白々しい感動を伝える。
次回北京では更にメダルの数が増えることを期待すると共に
伝える側にももっと変わって欲しいと期待したい。
#まあ、後者は期待するだけ無理な相談かもしれないが…。